日本薄荷(Japanaese Mint)って知っていますか?

ペッパーミントともスペアミントとも違う世界、日本薄荷!

日本にはもともと国産ミントがあったんです!

物語-1  幻の日本薄荷の発見?

 2010年秋、矢掛町内の河川敷で日本薄荷が大量に自生している場所が発見されました。40年ほど前まで、岡山県南部は日本薄荷の一大産地でした。しかし海外産や化学合成メントールにその市場を奪われ40年前、矢掛町内での栽培農家は全くいなくなり、日本薄荷は完全に絶えてしまったと思われていました。

物語-2  この薄荷のルーツは?

  矢掛町では岡山県農業試験場倉敷分場で品種改良されたミントのサラブレッド「博美、緑美、秀美」の栽培記録が出てきました。そのどれであるかを調べるため にGC(ガスクロマトグラフィー)にかけると、なんと「メンソフラン(メントフラン)」という成分が検出されました。このメンソフランは日本の薄荷には存在せず、海外種 のペパーミントに存在します。日本薄荷と西洋薄荷の違いは花の咲き方にあります。西洋薄荷は稲穂のように茎の先に花が咲きます。日本薄荷は右の写真の様に茎と葉の付け根に輪のように咲きます。姿は日本薄荷??成分にペパーミント??さらに調査を進めると・・・

物語-3  イギリスと日本のハーフ?

 40年前、最後に品種改良され矢掛町だけに植えられた”秀美”は、唯一イギリス、ロンドン郊外のミッチャム地方にあるミッチャム種のペパーミントを母とし、日本薄荷、三美を父として掛け合わされた薄荷で、農林8号の品種登録がある日本薄荷です。それゆえ“秀美”にそのメンソフランが存在し ます。当時の農業試験場で、ペパーミントの甘い香りを、日本薄荷に組み込もうと苦労した、唯一イギリス種との掛け合わせという貴重な日本薄荷の子孫のようです。

物語-4  「真美緑」として商標登録へ

矢掛放送では保護のため特許庁に苗の商標登録を行い、町おこしに使うことにしました。薄荷は遠い昔中国から伝来したという説があるのと、矢掛は遣唐使「吉備真備」に由来がある地とされていることと、“秀美”、“博美”などの系統で、美しい緑色の姿をしているところから「真美緑」という商標登録名を付けました。「矢掛の幻の日本薄荷」 (登録商標)真美緑 地元の契約農家の方に依頼し、休耕地として10年以上経過した畑 に、町内に何箇所もある自生地の薄荷の中で、蛍や翡翠が生息する綺麗な川で生き延びた中の、最も香りの良い株を選別し植え替え、さらにより香りの良い株を 選別し農薬や化学肥料を使わずコツコツと苗を増やし育てています。

詳しい物語は左メニューの「幻の日本薄荷の物語」をご覧ください。